キャリアを積み重ねた建築家田村 正のホームペイジにようこそ

建築家は遅咲きの職業

 医者は毎日多く患者を診、外科医は毎週のように手術で経験を積むことが可能です。しかし建築の設計は小住宅でも年に数軒しかできません。したがって建築家は40代で駆け出し、50歳でやっと建築がわかるといわれる「遅咲きの職業」なのです。
 しかし実際は50代になると管理や営業に回って設計の第一線から退いてしまい、未熟な設計者が未熟なレベルのものをつくる悪循環が続いているのは残念なことです。私の尊敬する村野藤吾は90歳を超えてもみずみずしい作品をつくり続けました。

建築は住宅にはじまり、住宅で終わる

 建築家は住宅の設計を通して設計を学び、時には失敗し、進化して一人前になっていきます。また自分自身も結婚、子育て、子供の巣立った後の生活を体験や、優れた建築の空間体験を重ねて円熟期を迎えます。この人生経験と設計経験が合致する頃がもっともよい設計を提供できるとの考えに立ちます。
 私は体力と気力そして好奇心がある期間は責任をもって丁寧に、かつ誠実に設計に取組みたいと存じます。

ヒトは住宅をつくり、住宅はヒトをつくる

 チャーチルの言った言葉です。住宅を建てるということは家族ひとりひとりと家族全体の成長の場を、そして他にはない固有の空間を創るということです。したがって車のようにカタログとショールームとで見て住宅を建てることはモッタイナイと考えます。車はせいぜい10年程度の所有ですが、住宅は生涯にわたり生活の場となるものです。
 また、雑誌やテレビで取り上げられる写真写りのよい住宅が、必ずしも暮らしやすいよい住宅とは言えないのです。

わたしの住まいを設計する際の留意点

 建築主の希望と敷地環境を十分に吟味して、快適で固有の住まいの提供に努めます。ポイントは空間の連続性と独立性を両立しながら、記憶性と使い勝手にも配慮して長い間、愛着をもって暮らして頂ける住まいづくりです。過度な個室主義でなく家族の気配が感じ取れる住まいを推奨しますが、もちろん個室主義を希望される方にもお答えします。また、高気密・高断熱を考慮しながら、風通しに留意し、四季の変化を楽しめる住まいを目指します。
 工事費については複数の工務店から同一条件で見積をとって見積内容の検討と各社の実績調査から施工者を推薦します。500万円程度の改修工事においても3割もの差異がでるケースがありますので、よほどの事情がないかぎり競争原理の働かない1社特命は避けるべきでしょう。また工事が始まると図面通り施工がおこなわれているかチェックしますので建築主にとって安心です。工事中の変更対応も工事費の検討を含めおこないます。植栽、家具、カーテン、調度品などの相談にものります。このように設計者の存在は、建築主の工事に関わる精神的な負担軽減に大きく寄与できると考えております。

住宅メーカーの住宅について

 自由プランを売り物にするところが多いですが、構造や外観上の制約があるため殆どはレディーメイドの自由度しかありません。これにより量産化によるローコストを狙っているといえます。しかしそのローコストは建築主に十分還元されているのでしょうか。
 車は国内販売だけで1車種年間数万台から十万台、住宅メーカーは数百軒からせいぜい数千軒、かつ地域ごとに担当する下請け工務店が実際に施工する軒数は数十軒どまりとなりますので量産メリットは限定的です。さらに5年程度で展示効果がなくなるモデルハウスの地代と建設費・維持費・解体費、さらに営業マン等の人件費の合計は、1軒当り数百万円にもなりますし、さらに広告宣伝費までも建築主が負担することになります。

コンサルティング発注のお勧め

 土地やマンションを購入する際には交通や生活の利便性、そして街の環境等を考慮します。が、それだけで十分でしょうか。地盤の診断、冠水の恐れの有無などは勿論、居室の数よりも延面積の吟味、間取りの可変性、超高層マンションに魅かれる方はその問題点、30年後の街の変化予測等、プロに相談された上で購入されることをお勧めします。
 2009年受注した「中古マンション購入のコンサル」では、建築主は希望区域内で売り物件の7軒目でよい物件を購入できました。建物の価格と履歴・間取と面積・間取りの可変性・グレード・耐震性・修繕状況と修繕積立金・管理組合の活動状況等を迅速に情報収集と評価しサポートしました。
 2010年受注の「海の別邸 ふる川の企画提案」では、北海道の湘南・胆振のホテルを買取って旅館に再生しようとする建築主からの依頼を受け、新たな息吹を吹き込むための施設づくりとサービスのあり方についての提案をおこないました。WORKSをご覧ください。